まだまだ寒い札幌の二月の夜。この日もまた取引先との会食だった。「根室 浜一番」さんで美味しい海鮮物をたらふく胃に詰め込んだが、当然ビールだけでは飲み足りない。ということでいつものお楽しみ”独り二次会”を開催せんと札幌駅前から歩いて南下する。
目指すは、南3西4B.L.D 10階 「ドゥ エルミタアヂュ」さん
こちらは事前調査でグーグルマップの「行きたいお店」リストに入れておいた、雰囲気のよさそうなBAR。場所はとても分かりやすく、狸小路の南側ブロックなので途中からアーケード下に入れば雪風にもそれほど当たらずアクセスできる好立地。寒い冬には雪風から逃れられるというのはけっこうポイント高いです。
お店の雰囲気
エレベーターで目的の階に着くと、目の前はコンクリートの壁。いくつか小さく切り抜かれた覗き窓から店内を窺うと、なかなかの賑わいっぷり。噂の通りの人気店。
奇麗な女性スタッフの方が案内をしてくれて、カウンターに座る。
BGMの音量も控えめで、内装も華美過ぎるものはなく、オーセンティックBARかくあるべしという落ち着いた雰囲気。周りを見ても穏やかそうな方ばかりで客層が良い。そして、席がカウンターのほぼ真ん中なので、バックバーのボトルが視界いっぱいに入る。ずいぶんとレアなボトルや、聞いたことのない銘柄もあって、何を飲もうか大いに迷ってしまうが...もうこの時点ですでに幸せ。素敵な店に入れたな、と思う。
メニューリストと一緒に、期間限定のおすすめメニューも。なおさら迷う。
オリジナルカクテル 寒桜 をいただく
結局、おすすめメニューに書いてあった「邪払の季節」という単語が気になったので、オリジナルカクテルの寒桜をオーダー。気になったのでスマホで調べてみたところ、
”邪払とは、和歌山県北山村の特産物である柑橘類で、ゆずやと九年母、紀州みかんなどの自然交配種”
とのこと。なるほど、勉強になる。書いてある通り、栄養が豊富で縁起物の食材でもあるらしい。
色も鮮やかでBARのカウンターによく映える。
味の方はというと、たしかにオレンジ系だけどやや苦味もあって、香りも強い。アルコール度数はそこそこ高めのはずだけど、この不思議な味は何回も口に運びたくなる。トロリとした濃厚な果汁。いい意味で病みつきになりそうなクセがある。美味い。
優しい店主の中田ママさんが、ドリンク提供の時にカクテル内容の説明をしてくれる。お酒や邪払の蘊蓄、エピソードなどを気さくな笑顔で。もう一人の女性スタッフの方も、忙しい合間に色々とお喋りに付き合ってくれて、絶妙な接客をしてくれる。ここに来るお客さんは、初訪問でもすぐに緊張感を解かれてしまうことだろう。すべてにおいて上質だ。
チャームは落花生とドライフルーツ、チョコレート。どれもお酒と相性が良い。
この日は最初の会食で気分よくビールをガバガバ飲んで結構酔っていたため、一杯だけで退散。初めて入った店ではサラッと帰るようにしている。また来たい店なら猶のこと、フラフラした姿を見せたくないもので...
夜のすすきのにも、けっこう人が戻ってきている様子。そりゃコロナウイルスがまだまだ収まらないこのご時世、我慢も大事なんだろうだけど。ウィズコロナの考えも大事にしないと、素敵なお酒が飲めなくなったら悲しいものだ。
ということで、BAR好きな僕としては、微力ながらも支えていけたら、なんて思ったりしてます。
店舗情報
営業時間 17:30~23:30
定休日 日曜日
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